積読バベルのふもとから

積読バベルのふもとから

日々積み上がる積読本に挑むラノベ読者の雑記

ライトノベル発行点数を調べてみたら、電撃がやはりヤバイ件について

前々に2005年から2010年までのライトノベル発刊点数を調べていたのを思い出し
2011年度もプラスして実際の数値を出してみた。
ラノベの杜さんには感謝感謝

今回調べたのは以下のレーベルです。
・電撃文庫
・富士見ファンタジア文庫
・角川スニーカー文庫
・MF文庫J
・ファミ通文庫
・スーパーダッシュ文庫
・GA文庫
・HJ文庫
・ガガガ文庫
・一迅社文庫
・このライトノベルがすごい!文庫
・星海社文庫
・講談社ラノベ文庫

今回はコバルトなどの女性向けレーベルや講談社BOX、電撃ゲーム文庫、MW文庫やエロ系は除きました。
星海社ありならドラゴンブックとメガミ文庫は入れてもいいのかもしれないです。
まあ、そこらへんはご愛嬌ってことで(謎


んじゃ、まあ早速グラフで見てみましょうか

『年間ライトノベル発行点数の推移』

うん、やはりライトノベル市場が全体的に拡大していることがわかる
わかるんだが……
うん、伸び過ぎ!!!

ラノベを出しすぎて本屋がヤバイ!!


数値を言うと
2005年で549冊
ただしGA、HJ、ガガガ、一迅社、このラノ、星海社、講談社ラノベ文庫はこの段階では発刊されていません
そして、2011年で968冊
惜しくも1000冊にいかなかったですが、今回採用しなかったレーベル加えたら余裕で1000冊オーバーでしょう
正直言って、どんな伸び率だといいたいw
毎月100冊近い本がラノベの狭い棚を圧迫しているかと思うと胸熱
そして、財布寒……


更にお次は、複数レーベルをチョイスして比較してみました!
『レーベル別発行点数』

(GAは2006年1月創刊なので爆上げっぽく見えます)

これを見れば分かるように
やっぱり電撃文庫が頭ひとつ飛び抜けている!!
安定して多くの作品を供給していることがわかります
しかも、徐々にその数を増やして行っているあたりが恐ろしい……

数多くのラノベを出すということは平台の面積も奪うということ
それだけ、他社の本を買わせない効果もあるのかもしれない
もちろん、発売日時の違いはあれど


さらに気になる点を二点ほど
1つ目は2011年でGA文庫がスニーカー文庫を抜いている点
僅差と言えど、比較的新しいレーベルが徐々に拡大している様がわかります。


2つ目はMF文庫の気持ち悪い上がり方
ちなみにMF文庫の推移はこういった感じ

2011年度で一旦落ち着いた感じですが、発刊点数は電撃に続く第二位となっています
やはり一月に数多く出すほうが認知度も上がって有利に働くっていうのはありそう
地力があるということの表れ?
というよりも、メディアファクトリーはどうやってこれだけの数を出す体制に切り替えたのだろうか……
編集者は十数人らしいですが……激務っすかね……


ちなみに2011年度の発行点数を円グラフで示すとこんな感じ

色合いが見づらいのは大変申し訳ない、上から順に発行点数が多いレーベルになっています

これを見れば分かる通り、電撃文庫が市場の約20%も出しているんですよね
やはり王者の貫禄を伺わせますわ……
富士見ファンタジアもMFに遅れは取れど、さすがの位置にいますね
大体レーベルの売上順位もこんな感じなのでは?(具体的な数値はわかりませんが



とまあ、こんな感じで数値を確かめてみてわかったのは

電撃文庫の物量作戦マジヤバイ

一月あたりに20冊近いラノベ出すとか……
新しいレーベルは軒並み一月5〜7冊なのに、その3倍近い数を出すというね
それとMFの躍進は発行点数の多さがなせる技だったのかな、と感じる
やはり読者の認知度を上げる、書店での扱いを良くするには多く出すしかないのかな、と

もちろん、一つ一つの質がよくないと駄目ではあるのですが



おわり



もっと細かいデータ(年度ごとの月データとか)見せろやボケが!
とか意見があれば対応しますので適当にコメントやらTwitterによろ!

ラノベ界は『青春モノ』戦国時代へと突入しているのだろうか?

……なにやら、巷では青春ラノベが熱いらしい!



ごめん間違えた、俺の中で青春ラノベが熱いんだったそうだった
しかし、ライトノベル全体の流行として『青春モノ』が流行りつつあるのを……すごく……感じます……
そもそも青春モノってなんやねん、わけわかめやっ!
という感じだが
個人的な『青春ラノベ』の定義はこちら

『比較的ファンタジー要素や過度の萌えが存在しない、等身大だけどキャラ性もある程度存在している恋愛が絡んだライトノベル』

なげー
簡単に言うと『キャラ性はあるが萌え萌えしくなく、リアル寄りの学生生活を描くライトノベル』といったところか
うん、あまり変わってねぇや
どちらにせよ、青春であることの定義は非常に難しい気がする
だけど、どうにもこの『青春モノ』の流れが来ている臭い


最近、青春ラノベと認知されたものをいくつか挙げてみますか

『ココロコネクト』シリーズ

ココロコネクト ヒトランダム (ファミ通文庫)ココロコネクト ヒトランダム (ファミ通文庫)
庵田 定夏,白身魚

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うん、最近じゃないって? そうだねプロテインだね
ただ、アニメ化も決まっているため青春ラノベの火付け役となり
メインストリームになる可能性を感じる


続いて白身魚先生繋がりで
『豚は飛んでもただの豚?』

豚は飛んでもただの豚? (MF文庫J)豚は飛んでもただの豚? (MF文庫J)
涼木行,白身魚

メディアファクトリー
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個人的に、こいつの存在が青春ラノベの流れを感じさせた
なぜなら、近年は萌え一極、倍プッシュ状態だったMF文庫に突如として現れた青春モノだったからだ
しかも、新人賞作品
明らかに、MF側が斬り込んでいく流れを感じざるを得ない


さらにMFは『あおはるっ!』
http://blog.mediafactory.co.jp/mfbunkoj/?p=9522
なる新作を発売するようだ
『あおはるっ!』ってまんま青春じゃねぇか……


そして、なによりもガガガ文庫の存在も忘れてはいけない

『AURA』や『灼熱の小早川さん』
『ほうかごのロケッティア』や『ボンクラーズ・ドントクライ』
『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている』は……うん、青春ラノベ……かな?
などなど、ガガガ文庫はずっと前から青春モノ(スクールカーストモノも入るかな?)を出し続けてきた

ちくしょう……早すぎたんだ……あいつら(ガガガ)は未来に生きていやがる
といった感じだろうか

とまあ、過剰包装された萌え萌えしい話ではなく
淡い青春の1ページを切り取った的な話が増え始めているように感じる
もちろん全体の母数から考えれば、リアル寄りの話は少ないとは思う

ただ、読者側も出版側も、少しずつ広がりを見せている
その理由には『萌え』の過剰供給があるのかもしれない。
流行というものは常に回りまわっているもので
『萌え』が蔓延すれば、それとは違う流れが生まれるのは必定
(何年前から萌えが蔓延してんねん、ぶん殴るぞ適当なこと言いやがってとか言わないでゴメン)

もちろん

青春モノにも萌えは存在するし、萌えはあらゆるものに定められたジャスティスではあるのだが

それに、仮に中学生や高校生をメインターゲットにするならば
青春小説ほどダイレクトに読者に訴えかけられるジャンルはないと思う



2012年、青春ラノベの年になることを期待!!





おわり