積読バベルのふもとから

積読バベルのふもとから

日々積み上がる積読本に挑むラノベ読者の雑記

ライトノベルが持つ『許容性』の限界はどこまで?

最近Twitter界隈で話題になっている
Italy亜人さんが書いた
女子高生は、ライトノベルを批評する(仮題)

また、それを受けてmizunotoriさんが
ウォーターバード::ライトノベルニュース
こう述べている
>こういう試みがライトノベルとして形になれば「枠」が広がりそうで面白いんだけどな。
いまのライトノベルは「小説」をベースとしたエンターテインメントだけど
「批評」をベースとしたエンターテインメントみたいな感じで。夢が広がりんぐ。

という言葉を目にして、ちょっとハッとした
自分はこの小説を読んでみて、ライトノベルとして許容は難しいんじゃないか
と思っていたのだが
自分は『ライトノベルはなんでもあり』と考えているのに
その考えを根っこから否定していたらしい
可能性を狭めていたらしい


ライトノベルはあらゆる『ジャンル』を許容するエンタメだと思っていたが
それ以上に、あらゆる『型』を許容して、『枠』を広げる複合的なエンターテイメントたり得るのではないか?
と思い始めている。

今回はラノベの許容性がどれくらいあるのか、実際に案を出して考えてみたい



◆漫画+小説としてのライトノベル
最近発売した『のうりん』三巻にこういう挿絵の使い方があった

見開きを使ってコマ割りをした漫画を載せたのだが
自分が知るかぎり、こういう試みは初めてだと思う
他にもある可能性はあるが、少なくともレアケースだろう

これを見て感じたのは、挿絵という限定されたモノではなく
いっそ小説パートと漫画パートを合体させてしまえばいいのでは?
ということだ

イラストレーターにかかる負担を度外視してしまえば
意外と面白いのではないだろうか?
現状の漫画では絶対にできないし、一般小説でも難しい試みだろう
感覚的には『漫画で読むなんちゃら〜』みたいな実用書に近いかもしれない



◆ゲームブック形式のライトノベル
ゲームブックとは読者の選択肢が物語を決定づけるゲーム形式の読み物だ

一応

デストラップ・ダンジョン (HJ文庫G)

デストラップ・ダンジョン (HJ文庫G)

まさかの空中幼彩先生とか、胸熱


ハウス・オブ・ヘル (HJ文庫G)

ハウス・オブ・ヘル (HJ文庫G)

など、今風にアレンジされた『遊べるノベル』というゲームブックがあるが
こういったものをライトノベルとして出版するのはありな気がする
『物語性が弱まってしまう』『文章量が増える』
などの点から文庫本には向かないかもしれないが
選択肢の数を絞れば行けそうな気もする

それと、あまり知識がないので言及ができないのだが
『リプレイ』と言われるTRPG系の作品がライトノベルと密接に繋がっている部分があるようだ
リプレイはあくまでTRPGの流れを記録したモノのようなので、ゲームブックとはそこまで繋がりはないっぽいが……
ゲーム性のあるライトノベルというのも十二分にありだと思う、個人的に

ようは、ギャルゲーとかエロゲーである(おい



◆物語を読む順番を自分で決められるライトノベル
これは決してライトノベルだけに限った話ではなく
もしかたしたら他の小説にすでにあるかもしれない

簡単に言うと、各キャラクターに焦点があたる群像劇において
各キャラクターの視点をどこからでも読めるようにしたものという感じ

読み始める前に
『キャラクターA』の物語は○○ページから読み始める
『キャラクターB』も物語は○○ページから読み始める
のように読み始める場所の指示をして、読者がどこから読むかを決める

キャラクターAの物語を読んでからキャラクターBの物語を読んだ時
また、その逆な場合で、物語の受け取り方が変わるとか……
複数のキャラの物語を読むタイミング、読者側が選べるというね

うん、これゲームでいいわ(えー



えー、自分の貧弱なアイデア力ではあんまり有益なものは思い浮かばないなぁ
ライトノベルという定義自体が曖昧なことをいいことに
各出版社が『小説形式』だけに拘らない、奇抜なエンタメを出してくれたら面白いかもしれない
女子高生は、ライトノベルを批評する(仮題)のように、批評ベースのラノベとかね

ライトノベルには『まあ、とりあえずオッケー』という許容性があると思うんだよね!
文章的なものとイラストがあって、それをライトノベルレーベルが出せば『ライトノベル』と言い張ってもいいと思う

それこそ『もしドラ』をライトノベルとして出版するのもありじゃね?
ライトノベルとして売れるかは知らんが


何かいい案がないか、皆さんも考えてみてはどうでしょうか?
夢が広がりんぐですよ!



おわり