積読バベルのふもとから

積読バベルのふもとから

日々積み上がる積読本に挑むラノベ読者の雑記

ライトノベルの『完全版商法』を早急に進めるべき!―前半戦―

まず『完全版』とはなんぞや?

ということで
簡単にいうと

I”s完全版 1 (ヤングジャンプコミックス)

I”s完全版 1 (ヤングジャンプコミックス)

Slam dunk―完全版 (#1) (ジャンプ・コミックスデラックス)

Slam dunk―完全版 (#1) (ジャンプ・コミックスデラックス)

こういった、過去完結した有名作品を
部分的にカラー原稿を再現したり、新作描き下ろしや未収録を加えて
版型を大きくして出版するスタイル、と言った形ですかね
漫画なんかでは、比較的一般的になっているスタイルかなぁ……と思います
それで……

これ、ラノベでやるべきだ!!

と常々思っているのですよ!
特に、複数の巻をまとめて(一巻と二巻)発売という方法を増やしたらどうか!?


最近だと
『半分の月がのぼる空』がハードカバーの上下巻で出た例なんかはありますが
ライトノベル全体ではほとんどないといってもいいでしょう

あとは

この家に勇者様もしくは救世主さまはいらっしゃいませんか?! 1 (一迅社文庫)

この家に勇者様もしくは救世主さまはいらっしゃいませんか?! 1 (一迅社文庫)

これもかなり近い分類ではあるのかな?
元々は『ステレオタイプ・パワープレイ』
ステレオタイプ・パワープレイ (SQUARE ENIX NOVELS)

ステレオタイプ・パワープレイ (SQUARE ENIX NOVELS)

というタイトルで出ていたのを改題、加筆修正して再度出版している
かなり珍しいケースだと思います。
ラノベにおいて、完全版(加筆修正しての再出版)という形はあまり多くはないですね
パッケージだけ変えた新装版はそこそこありますが
複数の巻数をまとめて販売、というのは極少数でしょう



それではまず、なんで
『完全版を作るべき』
という主張をしているのかというと
大きな理由が2つあります

まず、1つめは

・完結したラノベは、改めて買いづらい

という理由です
これは新規、即読者含めて多くの人が実感しているんじゃないかな? と思うんですが
完結した作品ってわりと買いづらいんですよ

まず
各書店で取り扱っていない物理的な障壁
心理的に、過去作品を読むという行為に障壁がある
という気はします
毎月新しいラノベが出ますし、完結した作品はメディアミックスも行われないですし
過去作に触れるための、接触点が少なくならざるを得ない


それと、これが一番大きいと思うんですが

全20巻のラノベなんて買う気にならねぇえええええ!!

というパターンが多いと思うんですね
自分は、10巻でもきつい部分があります

例えば、去年『灼眼のシャナ』が堂々完結しましたが
今から全巻買っていくのって、正直かなり厳しいと思うんですよね
この『長期作品における新規読者参入のハードル』というものが
新規の人が読めないことと、ビジネス的な面でも非常に勿体無いと思っているんです


そこで、『完全版』というものが有効に働いてきます

まず、新しく完全版として出版されることで
書店で取り扱っていない、という物理的障害を取り除くことが可能です


また完全版であれば、一巻あたりに収録できる内容を増やして
巻数のシェイプアップができます
一巻あたりに元々の二巻分を収録すれば、全体の巻数は半分にまで減らせますね
二ヶ月置きの刊行という形にすれば
『20巻も原作あるのか……』という心理的圧迫を防げる部分もあるでしょう


もちろん

『元々文庫サイズのラノベを大型版型で出して違和感はないか?』
『話の密度が濃すぎて、読むのが大変そう』
『書店の売り場がもうねぇよ』
『毎月何冊も出すぎ、新作の購入の妨げになる』
『せっかく文庫で揃えてるのに、加筆修正とかやめれ』

などなど、批判できる部分は多くありますが……


それでも、完全版を出すことは
十分に意味のあることだと思うのです
まず、1つめの理由『完結したラノベは、改めて買いづらい』
に関しては、完全版がある程度有効に働く可能性はあります


とりあえず、今回はここまでにしておきますか!
2つめの理由に関しては、次の記事で取り上げようと思います!



つづく