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積読バベルのふもとから

日々積み上がる積読本に挑むラノベ読者の雑記

30歳のニートが傭兵に!?『マージナル・オペレーション』レビュー

ガンパレで有名な芝村裕吏の初の書きおろし長編小説
これは読むしかない! ということで

『マージナル・オペレーション』の感想になります

マージナル・オペレーション 01 (星海社FICTIONS)

マージナル・オペレーション 01 (星海社FICTIONS)

30歳のニートが傭兵になるという煽り文と
スーツ姿の男が銃構えた少女とツーショットの表紙、素晴らしいね!
「こりゃ……読むしかないわ」
と意気揚々と読んだわけですが……

うん! 実に面白かった!


主人公のアラタは30歳のニート
ラノベ、アニメ、漫画好きのオタクで人生を怠惰に生きてきた男なんだが
彼には『戦争の才能』があった
その才能をどのような『意思』で使っていくのか
という部分に焦点が当てられていく


挿絵がカラーでグッド

ニートを長い期間続け、なんとか就職した会社も倒産してしまい
ニートに舞い戻った主人公
年収600万というのに釣られ、民間軍事会社に入社するわけだが
そのはじめの訓練は『青いボタンを押すこと』
ボタンを押せば、遠くの誰かが死ぬというものだった……

もうね、主人公がものすっごい冷めてて
淡々とその『作業』をこなしていく
ボタンを押して、回線を経由して、電波を飛ばして……という風になると
人の生き死にが自分の手に委ねられている
という責任が薄くなっていくわけで

というより、責任感を感じないことが必要な特性でもあるんだよね……

主人公は、あくまでも精神的な訓練であると分析していて
実践は『いつか』くる……という考えで行動していく
そういった訓練を繰り返していくうちに『OO』という
オペレーターのオペレーターという職業の適性が明らかになっていく
主人公は銃でドンパチするわけではなく、あくまで後方で戦う感じ

しかし、その過程の中で
彼は無自覚のうちに非常に大きな『成功』と『失敗』をしてしまう

民間軍事会社、傭兵という職業から分かる通り
それは人の命に関するもので……
その出来事をきっかけに、主人公が徐々に成長していく

本作は主人公の成長物語として非常に好感が持てた!
取り返しのつかない失敗を深い傷として持ちながらも徐々に成長していく
出来る限りの力を使って、守るために戦う主人公は格好いい!!

淡々とした客観的な文章で綴られているけれども
決して冷めた物語ではなく
『主人公の決意』の物語だと思う
周囲との繋がりや友情などにも焦点が当たっているのもグッド!

彼の『戦争の才能』や『日本人ならではの特質』などが相まって
周囲に認められていくさまに爽快感があった!

読み始めたら止めどころが見つけられないくらい惹き込まれる
挫折と栄光、そして前に進む主人公の姿を感じられる小説だと思う!

最後に……
民間軍事会社に入れば、花嫁候補ができるんですかー!!

綺麗に完結してはいるけど、ぜひ続刊が読みたい!
01って付いてるし、期待してもいいよね?

おわり